晴鉄雨読

晴れの日以外はカメラを握らず。雨なら家で読書をば

57.最後の牙城

2024.01.03 岡山駅

115系最後の牙城、岡山。ついに昨年長らく難攻不落とまで言われた岡山地区の国鉄型王国にメスが入った

117系が引退し、宇野線からは115系が駆逐寸前まで追いやられているというその惨状を見るとやはり鉄道マニアとしては平然と115系が走る岡山地区がどんどんと崩壊をしていくその序章を見ている気分になってしまうものだ

おそらくこのままのペースでいくと2,3年後には岡山地区は現在のような「国鐵岡山」の体をなしていないだろう。とはいえそんな現実が迫っていることは分かっていながらもここ1年程はなかなか手が出てこなかったのである

しかし思い起こしてみれば「何気ない国鉄型が走る風景」というものを記録せずに何度後悔したことか。千葉、長野、北陸、広島、高崎、新潟と国鉄王国が一つ一つなくなっていくごとにその後悔の念は増幅しているような気がしてならない。もう二度と後悔することのないように!と自分に言い聞かせながら「今度こそは」と思いつつ何気ない113と115の並びにカメラを向けてみた

もしかすると1月の運用変更でこの並びもなくなるかもしれない。先の見えない国鉄型の未来を案じるばかりである

今はサンライズや381に釘付けなマニア達もおそらく昔の私のように「もっと撮ればよかった」と後悔の念を抱くことになるかもしれない。何度も何度も繰り返した遠い昔の自分の姿を見ているようでなんだか懐かしい気分にもまたなったのであった