晴鉄雨読

晴れの日以外はカメラを握らず。雨なら家で読書をば

35.実りの秋

2023.08.25

北陸特急の最後の夏。実りの秋の田んぼを快走するしらさぎ、、ではなく521系普通列車を撮ろうと思っていたのだが、どうも先に特急しらさぎが来るらしいということをJR東日本アプリで知った。最近は北陸・近畿の撮影までも東日本のアプリから列車走行位置を見られるので便利になったものである

とりあえず試し撃ちで一枚。実はこの日東京から列車を乗り継いで遥々やって来たのだが北陸トンネルを出たあたりから曇り空が広がり、こりゃもうダメかと思っていたら急に私が撮影ポイントの最寄りの駅に着いた時から晴れだしたのだ

そのせいで死ぬほど暑い中田んぼの中でカメラを構える不審者に成り代わってしまったのだが、その代償も痛くないほどの良い晴れ間に恵まれて思わず一人でニッコリ。青く晴れた空とよく実った稲穂を絡めてのしらさぎはあまりに"良すぎる"

そんな幸せ気分を味わっていた矢先、なんとカメラのシャッターが降りなくなってしまった。新しい構図でお目当ての521系を撮ろうと意気込んだらこれである

電源を落としても、天に祈ってもシャッターは降りない。天気運に恵まれた私にカメラ修繕の神は微笑まなかったようだ。

「どうやっても治らないならもうダメだ。大阪によって修理してもらおう」と撤収しようとしたその時、狙いの521系が私を嘲笑うように通過

指をくわえて眺めるしか選択肢のなかった私に対しあまりにひどい仕打ちではないか。さすがに我慢ならなかった私は帰りの列車で次なるリベンジプランを練り始めたのだった